丸の内ピカデリー100周年記念
豪華声優陣や2.5次元舞台俳優が弁士を務める無声映画上映会【浪漫活弁シネマ『青春の夢いまいづこ』篇】に行ってきました。
会場は【丸の内ピカデリー2】(有楽町マリオン9F 松竹マルチプレックスシアターズ)。
丸の内ピカデリーは、前身である芝居小屋【邦楽座】が1924年7月に開業して今年で開業100周年を迎える伝統ある映画館。
100年以上の映画製作興行の歴史ある松竹が贈る特別な映画体験イベントです。
浪漫活弁シネマ 映画『青春のゆめいまいづこ』篇
アニメや吹替、朗読劇や舞台で活躍する6人の弁士によって現代のスクリーンに甦ったのは小津安二郎監督作【青春の夢いまいづこ】。
7月13日(土)、14日(日)、15日(月)の3日間で6公演を上映。
7月13日(土) | 福山潤 遊佐浩二 | ①13:00~ ②16:30~ |
7月14日(日) | 森久保祥太郎 吉野裕行 | ①13:00~ ②16:30~ |
7月15日(月) | 上村祐翔 北川尚弥 | ①13:00~ ②16:30~ |
INTRODUCTION
小津安二郎監督の名作無声映画の活弁に人気実力が高い豪華キャストが挑戦!明治後期、大正、昭和はじめの映画の草創期。映画には音は無く、「活動弁士(活弁)」と呼ばれる語り部がいました。「活動弁士」はスクリーンの横に立ち、生演奏と共に、巧みな話術でセリフやト書きを独自の台本に仕立て語ります。テレビのない時代、それは最高の娯楽で活動弁士はスターでした。現在の映画のスタイル・トーキー映画が出現すると減少し、活躍している活動弁士は日本国内で10名ほどしかいないと言われています。
そこで、100年以上の映画製作興行の歴史を持つ松竹だからこその特別な映画体験イベントを開催!会場は、今年開業100周年を迎える伝統ある映画館・丸の内ピカデリー。アニメや吹き替え、朗読劇や舞台と多岐にわたる分野で大活躍中で、幅広い年齢層からの人気と高い実力を持つ豪華キャストが2人1組で登壇。無声映画の名作、小津安二郎監督の『青春の夢いまいづこ』の活弁に挑戦します!
浪漫活弁シネマ ~映画『青春の夢いまいづこ』篇~ 作品紹介より
STORY
恋か友情か。2人の男をめぐる人間模様をコメディカルに描いた物語。会社を経営する父を持ち裕福な学生であったが、突然の父親の死により学生時代を奪われ若社長となる堀野哲夫。学生時代からの友人であるが、華やかな性質の堀野と対照的に寡黙で不器用に生きる苦学生の斎木太一郎。堀野と斎木は、学生時代から友人として仲が良かったが、就職難の斎木は、堀野が社長を務める会社に口をきいてもらい、入社をすることとなります。友人関係から一変。
浪漫活弁シネマ ~映画『青春の夢いまいづこ』篇~ 作品紹介より
社長と平社員という立場に変わる二人。
そんな二人は学生時代から、実はベーカリーで働く娘のお繁に同時に恋をしていました。
恋のライバルでもあると知った二人。恋か、友情か。はたまた立場か。果たしてどうなる!?
福山潤さん、遊佐浩二さん公演に行ってきた
福山潤さんと遊佐浩二さんが弁士を務めた7月13日(土)の昼公演に行ってきました。
小津安二郎監督作品にも、活弁にも、無声映画にも、いままで関心を持ったことは一度もなかったのですが、福山潤さんと遊佐浩二さんか公演するイベントと知って、プレオーダー受付で抽選に応募。
無事に当選しましたが、残念ながら座席は後ろから3列目のH列。
総座席数434席の劇場で映画を楽しむには悪い席ではないけれど、スクリーン横に登壇して弁士を務めるお二人の姿を見るにはずいぶん遠い席でした。
活弁の楽しみ方に戸惑う
無声映画の活弁を見るのは生まれて初めて。
小津安二郎作品を見るのも生まれて初めて。
始まってしばらくはどう楽しめばいいのか少し戸惑ってしまいました。
まず、時代背景の違いによる倫理観や価値観の違いに理解が追い付かず、笑わせようとしている演出なのか、大真面目な演出なのか分からず、「まわりに人がいなかったら笑ってるわぁ…」と思いながら笑いをこらえるのが辛かったり。
福山潤さんと遊佐浩二さんの演技を見たくて選んだので、お二人の表情が分からないスクリーンから遠い席での2時間近い映画は、途中、集中力が途切れてしまったり。
エンターテインメント作品の歴史や、映画に興味があれば、きっと古い映画の楽しみ方はもっと違うのでしょうけれど。
これは、見る側の知識や経験不足によるものなので、また見る機会があれば、心構えも楽しみ方も変わりそうです。
やっぱり凄かった二人
遊佐浩二さんと福山潤さんをイベントで見るのは、2018年9月の弱虫ペダルのイベント以来。
当時も、イベントに行く前からお二人の演じるキャラクター(御堂筋翔、岸神小鞠)が好きだったのですが、脚本無視のドタバタになっていた場面で「お前ら怒られんでぇ」と、遊佐さんが御堂筋くんのキャラとして、その隣で福山さんが小鞠くんのキャラとして登場してきたとき、改めて声優としてのお二人の株が急上昇。
声優としてキャラクターを演じ切ることでイベントを盛り上げる姿勢に好感を持ち、以来、特に好きな声優さんとして応援してきました。
それから6年。
その後、遊佐浩二さん出演の朗読劇(ACCA)に行く予定は大型台風の直撃により中止になり、コロナ禍には予約していた朗読劇や声優イベントが2つ中止になり、コロナ明けは抽選に外れたり、ずいぶん縁遠くなっていた声優さんの登壇イベント。
念願の生演技。
6年経って、より一層、魅力が増してました。
遊佐さんの安定感と福山さんの圧倒的に惹きつける存在感。
見ているだけで集中力が途切れてしまったのに、上映中ずっとスクリーンの脇に立ち、言いよどむことなく音のない世界にストーリーを展開していく姿はやはり見事でした。
映画上映後のアフタートークでは、活弁に挑戦するに至った経緯や、口の動きに合わせて声をあてる吹替やアニメのアテレコとは違う、場面の情感に合わせた活弁についてもお話されていて、とても興味深かったです。
すっかり魅力にあてられて、ますますお二人のファンになりました。
サイン色紙
アフタートークの最後には、入場券の半券が入った抽選箱から遊佐さんが一枚を引き、会場の一名にお二人のサインが入った色紙が当選。
ずいぶん前方の、遊佐さんに近い席の方が当選されていました。
羨ましい!
弁士の違いもきっと面白い
今回は無声映画や弁士に興味を持ってではなく、福山潤さんと遊佐浩二さんのお二人のイベントに興味を持って観に行ったのですが、見終えて、「他の演者さんがやるとどうなるのだろう?」と新たな興味が湧きました。
森久保祥太郎さんと吉野裕行さんの公演はもっと男の友情が熱く演じられそうな気がするし、上村祐翔さんと北川尚弥さんの公演はまさしく青春なのだろうと想像してしまう。
そして、この経験がきっとまた声優としての演技にも深みを持たせるのだろうと思うと、映像を通して声を聞く楽しみも増える。
人気のある声優さんが年を追うごとに深みを増していくのは、年齢だけでなく、様々な場面に立つ多くの経験があるためなのだと改めて実感。
またいつか、福山潤さんと遊佐浩二さんのまた何か違った公演にも行きたいものです。
面白かった!
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